やさしいひと
「親父さん、もう一本!」
飲み干したコップをテーブルに置くと、イルカは空になったビール瓶を持ち上げる。
赤くなりつつあるイルカの顔を見て、店主は困った顔をした。盛りつけていた刺身を完成させると、店員に渡す。そこから数歩、カウンターの隅に座っているイルカのところまで歩いてきいた。
「いいけど、イルカ先生。飲み過ぎなんじゃないかね?」
それにイルカは鼻で笑った。
「俺、酒は強いから大丈夫ですよ」
だから、もう1本。と、陽気な微笑みでお願いされ、店主は冷蔵庫から瓶ビールを取り出すと、栓を抜いてイルカの前に置く。イルカはそれをもらいご機嫌に飲み始めた。
店主もまた、心配しながらも注文が入っている料理をする為、そこから移動する。
嬉しそうに一人で飲んでいたイルカは、誰もいなくなったのを見て、表情を暗くさせた。
さっきから苦々しいとしか感じていないビールをごくりと飲む。冷えていて旨いが。
うつろに目をテーブルに落とし、コップによって濡れた木目をぼんやり見つめていると、そのテーブルが陰る。ふと顔を上げて。
立っている男を見つめた。
銀色の髪がオレンジ色の光に当たり鈍い光を放っている。
見間違えじゃないのかと思ったが、この距離で見間違う訳がない。カカシだ。
じゃあ俺は酔ってんのか。としようもない事を考える。
だって、この店に通って8年。自分はここの常連でよく顔を出しているが、この人を見た事は一度もない。飲み仲間の友人や同僚からも聞いたことがない。
だから。
(ーー何でいるんだ?)
当たり前の疑問が浮かぶが、イルカは頭を下げた。カカシは人当たりのいい微笑みを浮かべ、会釈を返す。
「ここ、いい?」
ポケットからだした長い指で隣の席をさされる。
いやだなんて言える状況ではないのくらいは、分かっていた。
「どうぞ」
言えば、カカシは木の椅子をひいて腰掛ける。それに気が付いた店主に手を挙げ、俺もビールね、と愛想良く伝える。すぐにお通しの冷や奴と共にテーブルに置かれた。
「この店のお勧めはなに?」
カカシに聞かれ、刺身の盛り合わせとモツ煮だと、店主は答える。この店の看板メニューだ。
「じゃあ、それどっちもちょうだい。二人前ね」
え、と戸惑いを見せるイルカに、いいから、とカカシはにこやかに笑みで答えるから、イルカはそれ以上何も言えなくなる。店主が注文を聞き入れ店の奥へ足を向け、そこで改めて二人きりになった。
ナルトの担当になった上忍師であるカカシとは面識があったが。任務の報告時に何回か事務的な会話を数回した程度だった。
それに、最後に話したのはーー、忘れもしない中忍選抜試験の時。それ以降会話もなかった。
だから、気まずい。
コミュニケーション能力が高いと評価される事もあったが、これは全く別だ。
参ったな。イルカは内心嘆息する。
来ない店に来て、他の席も空いているのにわざわざ自分の隣に座るなんて。
やっぱり、あの事を改めて言い出したりするのだろうか。
ちびと、ビールと飲み横目でカカシを窺う。カカシは手甲を手際よく外すと、熱いおしぼりで手を拭く。少し泥が付いたのがイルカから見えた。
そこからすっと白い手が動き、口布へ移動する。躊躇いもなくそれは引き下げられ、イルカはコップを口につけたまま目を剥いた。目を釘付けにしているイルカに気にすることなく、カカシは今度は瓶ビールを手酌で冷えたコップに注ぐ。コップを手に持つと、そこでイルカへ顔を向けた。
初めて見るカカシの素顔に、頭も身体も停止していたのに、正面を向かれ整った顔をカカシは当たり前のように晒した。
「かんぱい」
イルカがまだ口元から動かさないそのコップにかちりと自分のコップを当てて、ぐいとビールを飲み干した。
いい男過ぎる顔を見つめていると、カカシは目を優しく細めた。
「あの。いい加減動いてよ」
そこで、我に返る。ああ、目を細めたのは、可笑しく微笑んでいるのだと、気づかされる。
「あ、はい!」
イルカはぴょんと背筋を伸ばして空になったビールを注ごうとしたら、手で制された。
「いいの。そんな気遣いらない」
やんわりと断られ、イルカは、はあ、と返事をして自分のビールを飲む事を再開する。
「で?」
と言われ、イルカは素直に首を傾げた。
「どうしたの?やなことでもあった?」
それはなんて答えればいいのか。急に現れた上忍にプライベートを言うのも正直はばかられる。
黙って困った顔をするイルカに、カカシは可笑しそうに笑いを零した。嫌味のない笑い方を横目で見つめる。カカシは口角を上げたままビールを飲む。
「突然でびっくりしてるんだよね?でも気になっちゃって」
緊張を持たせない雰囲気でカカシは言う。後ろの店内の雑踏と隣に現れた聞き役の上忍。
イルカはどうしようかと思いながらも、心が諦めているのに気が付いた。失恋した事は動かしようがない事実だ。
イルカは薄く微笑んだ。
「彼女に、振られまして」
しばらく自分の胸の内に入れておこうと思っていた事を、イルカは零す。はは、と情けない笑いを付け足してカカシを見ると、青い瞳がじっとイルカを見つめていた。
一緒につられて笑うのかと思っていたのに。真面目な表情にあれ、と思ったのは一瞬。カカシは目を柔らかく緩めた。
「そう、そうだったの」
それにホッとして、はい、と返答する。
肩肘をついたままビールを飲んでいると、カカシが注文した品がテーブルに置かれる。
カカシはそれを皿を真ん中へ移動させ、
「はい、イルカ先生も」
「...ありがとうございます」
言われて素直に頭を下げた。今日はあまり食欲がなかったのに、旨そうなモツ煮の匂いと新鮮な刺身に腹が素直に反応を示した。箸をとり、カカシに続いてモツを口にする。
自分もそうだが、カカシも一つの皿を他人と箸でつつくのは抵抗がないらしい。美味しそうにモツを食べ、ビールを飲んでいる。
「わかった」
と突然言われ、カカシへ顔を向けた。
「他に好きな人が出来た、とか?」
目を皿に落としながら、カカシは刺身を口にした。黙ったイルカに間違ったと思ったのか、カカシは考えるように人差し指を口に当てて、イルカへ目線だけを向けた。
「じゃあ、遠距離恋愛してた彼女に別れを切り出された、とか」
イルカの微かな表情の変化にカカシは気が付いたのだろう。当たったね、とカカシは目で言い、口角を上げた。
なんで嬉しそうなんだ、とムっとなるが、カカシに当たるのはお門違いだとイルカは思い直して、小さく微笑んだ。
「きっと...俺たちは距離に負けたんですよ」
薄い微笑みにイルカはモツをつついて口に放りこむ。だから距離がなかったら、この先も続いていたはずなのにと、まだ残る未練に、自分で思って胸が痛くなるのだから始末に負えないな、と思いながら、次いで大根を口に入れテーブルに目を落としながら口を動かしていたら、カカシの笑う気配がした。
「なにも月まで遠いってわけじゃあるまいし」
あっけらかんに、可笑しそうに笑いながらもイルカの言葉に同調するような言い方に、イルカは顔をカカシに向けた。笑っていながらカカシは前を向いたまま、視線の先にあるメニューを見ているようにも見えない。ただ、ぼんやりと視線を考えるように漂わせている。イルカはそうですよね、と言おうとしたが、先にカカシは口を開いた。
「なんてね」
気の利いた一言でも言ってくれると思っていたから。言われて思わず、え、と小さく聞き返していた。そこでカカシはイルカに目を合わせた。
「俺もだめだわ」
自然眉を寄せていた。
「どうしてですか?」
そんな言葉がイルカから出ていた。
「なんでだめ、なんで、」
「一緒にいたって駄目な時は駄目でしょ」
きっぱりとした言い方に言葉を失った。カカシは不満を露わにしたイルカを真っ直ぐ見つめて。
「そんな二人が離れてそれぞれ出会いがあって、それでも変わらないなんて、そんなの俺は信じられないね」
微かにあるのかもしれないと思っていた望みを、カカシは打ち砕いた。イルカは唇を噛んで俯く。
「何で...」
そんな事言えるのか。
悔しいけど、何も言い返せない。それでも無性に情けなくなって、イルカは眉間に皺を寄せ、自分の拳を見つめた。
「だって、そうでもしなきゃあんた、次の恋をみつけようとしないじゃない」
ぼそりとカカシが呟いた。
それはちょうど来店した客に声かけした店主の声にかき消される。
イルカは顔を上げ、ビールを飲んでいるカカシを見つめた。
「だって...何て言ったんですか?」
聞くと、カカシはイルカへ顔を向け、にこりと微笑んだ。
「あんたにはもっといい人がいるって言ったの」
でしょ?と言われ、はあ、と間の抜けた声を出す。
「だから、ほら。今日は俺つきあいますよ」
カカシはイルカの背中を優しく数回擦りながら、瓶ビールをイルカに向ける。背中の手はそのままに、カカシはイルカをのぞき込んだ。目を細める。
「飲みましょ?」
「あ、はい」
カカシに促されるままに注がれたビールを飲む。少し距離が近くなった事に気が付く事なく、イルカはカカシへ目を向ける。
もっといい人がいる。
暗示のように聞こえたその台詞を頭に浮かべながら。
カカシの優しさに警戒を解きながら。
その優しさに寄り添う微笑みを見せるイルカに、カカシは薄っすら笑みを浮かべた。
<終>
飲み干したコップをテーブルに置くと、イルカは空になったビール瓶を持ち上げる。
赤くなりつつあるイルカの顔を見て、店主は困った顔をした。盛りつけていた刺身を完成させると、店員に渡す。そこから数歩、カウンターの隅に座っているイルカのところまで歩いてきいた。
「いいけど、イルカ先生。飲み過ぎなんじゃないかね?」
それにイルカは鼻で笑った。
「俺、酒は強いから大丈夫ですよ」
だから、もう1本。と、陽気な微笑みでお願いされ、店主は冷蔵庫から瓶ビールを取り出すと、栓を抜いてイルカの前に置く。イルカはそれをもらいご機嫌に飲み始めた。
店主もまた、心配しながらも注文が入っている料理をする為、そこから移動する。
嬉しそうに一人で飲んでいたイルカは、誰もいなくなったのを見て、表情を暗くさせた。
さっきから苦々しいとしか感じていないビールをごくりと飲む。冷えていて旨いが。
うつろに目をテーブルに落とし、コップによって濡れた木目をぼんやり見つめていると、そのテーブルが陰る。ふと顔を上げて。
立っている男を見つめた。
銀色の髪がオレンジ色の光に当たり鈍い光を放っている。
見間違えじゃないのかと思ったが、この距離で見間違う訳がない。カカシだ。
じゃあ俺は酔ってんのか。としようもない事を考える。
だって、この店に通って8年。自分はここの常連でよく顔を出しているが、この人を見た事は一度もない。飲み仲間の友人や同僚からも聞いたことがない。
だから。
(ーー何でいるんだ?)
当たり前の疑問が浮かぶが、イルカは頭を下げた。カカシは人当たりのいい微笑みを浮かべ、会釈を返す。
「ここ、いい?」
ポケットからだした長い指で隣の席をさされる。
いやだなんて言える状況ではないのくらいは、分かっていた。
「どうぞ」
言えば、カカシは木の椅子をひいて腰掛ける。それに気が付いた店主に手を挙げ、俺もビールね、と愛想良く伝える。すぐにお通しの冷や奴と共にテーブルに置かれた。
「この店のお勧めはなに?」
カカシに聞かれ、刺身の盛り合わせとモツ煮だと、店主は答える。この店の看板メニューだ。
「じゃあ、それどっちもちょうだい。二人前ね」
え、と戸惑いを見せるイルカに、いいから、とカカシはにこやかに笑みで答えるから、イルカはそれ以上何も言えなくなる。店主が注文を聞き入れ店の奥へ足を向け、そこで改めて二人きりになった。
ナルトの担当になった上忍師であるカカシとは面識があったが。任務の報告時に何回か事務的な会話を数回した程度だった。
それに、最後に話したのはーー、忘れもしない中忍選抜試験の時。それ以降会話もなかった。
だから、気まずい。
コミュニケーション能力が高いと評価される事もあったが、これは全く別だ。
参ったな。イルカは内心嘆息する。
来ない店に来て、他の席も空いているのにわざわざ自分の隣に座るなんて。
やっぱり、あの事を改めて言い出したりするのだろうか。
ちびと、ビールと飲み横目でカカシを窺う。カカシは手甲を手際よく外すと、熱いおしぼりで手を拭く。少し泥が付いたのがイルカから見えた。
そこからすっと白い手が動き、口布へ移動する。躊躇いもなくそれは引き下げられ、イルカはコップを口につけたまま目を剥いた。目を釘付けにしているイルカに気にすることなく、カカシは今度は瓶ビールを手酌で冷えたコップに注ぐ。コップを手に持つと、そこでイルカへ顔を向けた。
初めて見るカカシの素顔に、頭も身体も停止していたのに、正面を向かれ整った顔をカカシは当たり前のように晒した。
「かんぱい」
イルカがまだ口元から動かさないそのコップにかちりと自分のコップを当てて、ぐいとビールを飲み干した。
いい男過ぎる顔を見つめていると、カカシは目を優しく細めた。
「あの。いい加減動いてよ」
そこで、我に返る。ああ、目を細めたのは、可笑しく微笑んでいるのだと、気づかされる。
「あ、はい!」
イルカはぴょんと背筋を伸ばして空になったビールを注ごうとしたら、手で制された。
「いいの。そんな気遣いらない」
やんわりと断られ、イルカは、はあ、と返事をして自分のビールを飲む事を再開する。
「で?」
と言われ、イルカは素直に首を傾げた。
「どうしたの?やなことでもあった?」
それはなんて答えればいいのか。急に現れた上忍にプライベートを言うのも正直はばかられる。
黙って困った顔をするイルカに、カカシは可笑しそうに笑いを零した。嫌味のない笑い方を横目で見つめる。カカシは口角を上げたままビールを飲む。
「突然でびっくりしてるんだよね?でも気になっちゃって」
緊張を持たせない雰囲気でカカシは言う。後ろの店内の雑踏と隣に現れた聞き役の上忍。
イルカはどうしようかと思いながらも、心が諦めているのに気が付いた。失恋した事は動かしようがない事実だ。
イルカは薄く微笑んだ。
「彼女に、振られまして」
しばらく自分の胸の内に入れておこうと思っていた事を、イルカは零す。はは、と情けない笑いを付け足してカカシを見ると、青い瞳がじっとイルカを見つめていた。
一緒につられて笑うのかと思っていたのに。真面目な表情にあれ、と思ったのは一瞬。カカシは目を柔らかく緩めた。
「そう、そうだったの」
それにホッとして、はい、と返答する。
肩肘をついたままビールを飲んでいると、カカシが注文した品がテーブルに置かれる。
カカシはそれを皿を真ん中へ移動させ、
「はい、イルカ先生も」
「...ありがとうございます」
言われて素直に頭を下げた。今日はあまり食欲がなかったのに、旨そうなモツ煮の匂いと新鮮な刺身に腹が素直に反応を示した。箸をとり、カカシに続いてモツを口にする。
自分もそうだが、カカシも一つの皿を他人と箸でつつくのは抵抗がないらしい。美味しそうにモツを食べ、ビールを飲んでいる。
「わかった」
と突然言われ、カカシへ顔を向けた。
「他に好きな人が出来た、とか?」
目を皿に落としながら、カカシは刺身を口にした。黙ったイルカに間違ったと思ったのか、カカシは考えるように人差し指を口に当てて、イルカへ目線だけを向けた。
「じゃあ、遠距離恋愛してた彼女に別れを切り出された、とか」
イルカの微かな表情の変化にカカシは気が付いたのだろう。当たったね、とカカシは目で言い、口角を上げた。
なんで嬉しそうなんだ、とムっとなるが、カカシに当たるのはお門違いだとイルカは思い直して、小さく微笑んだ。
「きっと...俺たちは距離に負けたんですよ」
薄い微笑みにイルカはモツをつついて口に放りこむ。だから距離がなかったら、この先も続いていたはずなのにと、まだ残る未練に、自分で思って胸が痛くなるのだから始末に負えないな、と思いながら、次いで大根を口に入れテーブルに目を落としながら口を動かしていたら、カカシの笑う気配がした。
「なにも月まで遠いってわけじゃあるまいし」
あっけらかんに、可笑しそうに笑いながらもイルカの言葉に同調するような言い方に、イルカは顔をカカシに向けた。笑っていながらカカシは前を向いたまま、視線の先にあるメニューを見ているようにも見えない。ただ、ぼんやりと視線を考えるように漂わせている。イルカはそうですよね、と言おうとしたが、先にカカシは口を開いた。
「なんてね」
気の利いた一言でも言ってくれると思っていたから。言われて思わず、え、と小さく聞き返していた。そこでカカシはイルカに目を合わせた。
「俺もだめだわ」
自然眉を寄せていた。
「どうしてですか?」
そんな言葉がイルカから出ていた。
「なんでだめ、なんで、」
「一緒にいたって駄目な時は駄目でしょ」
きっぱりとした言い方に言葉を失った。カカシは不満を露わにしたイルカを真っ直ぐ見つめて。
「そんな二人が離れてそれぞれ出会いがあって、それでも変わらないなんて、そんなの俺は信じられないね」
微かにあるのかもしれないと思っていた望みを、カカシは打ち砕いた。イルカは唇を噛んで俯く。
「何で...」
そんな事言えるのか。
悔しいけど、何も言い返せない。それでも無性に情けなくなって、イルカは眉間に皺を寄せ、自分の拳を見つめた。
「だって、そうでもしなきゃあんた、次の恋をみつけようとしないじゃない」
ぼそりとカカシが呟いた。
それはちょうど来店した客に声かけした店主の声にかき消される。
イルカは顔を上げ、ビールを飲んでいるカカシを見つめた。
「だって...何て言ったんですか?」
聞くと、カカシはイルカへ顔を向け、にこりと微笑んだ。
「あんたにはもっといい人がいるって言ったの」
でしょ?と言われ、はあ、と間の抜けた声を出す。
「だから、ほら。今日は俺つきあいますよ」
カカシはイルカの背中を優しく数回擦りながら、瓶ビールをイルカに向ける。背中の手はそのままに、カカシはイルカをのぞき込んだ。目を細める。
「飲みましょ?」
「あ、はい」
カカシに促されるままに注がれたビールを飲む。少し距離が近くなった事に気が付く事なく、イルカはカカシへ目を向ける。
もっといい人がいる。
暗示のように聞こえたその台詞を頭に浮かべながら。
カカシの優しさに警戒を解きながら。
その優しさに寄り添う微笑みを見せるイルカに、カカシは薄っすら笑みを浮かべた。
<終>
スポンサードリンク